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草野貴世 その表層の深淵なるは…

2024.12.10

草野貴世 その表層の深淵なるは…

草野貴世 その表層の深淵なるは…

会期:2025年1月10日(金)ー1月25日(土)

時間:12:00-19:00

休み:1/14(火)、15(水)、20(月)、21(火)

作家在廊日:金・土曜日

 

このたびEUREKAでは、美術家・草野貴世さんの個展を開催します。

場の物語を丁寧に紐解いて人の営みと歴史などのつながりをテーマに作品を制作している草野さん。

本展では、空間全体を使って新作のインスタレーションを発表いたします。

また、お話会やゲストをお迎えしてのトークイベントでは、ご自身の作品や今回の展覧会についてお話しいただきます。ご高覧いただければ幸いです。

 

藍の染み込んだ布や糸、蜜蝋、木化石…などによるインスタレーション。

壁面に布、板などの表面に藍顔料、膠、胡粉、墨などの素材と表層に関わる異素材によるコラージュ。

それら全体の空間が、ブリコラージュ的なものとなっているかもしれない。

 

藍という植物が染料になる過程では、重要な発酵を促す微生物の存在がある。

藍の葉に宿る微生物は、発酵染色液中で生きていて、藍液に手を入れるとぬるりと温かく、まるで生き物の体中に手を入れたような不思議な感覚を受ける。

藍染めの美しい色を導き出すまでのその体験(行為)こそが、作品に「藍」を使うきっかけとなった。

藍で染めた布や糸に、深く淡く染み込んだ藍のいのちが記憶の回路を開くように、目に触れる表層の世界は、幾重にも折りたたまれながら深みへと繋がっていく。

その無数の通路の一つを注意深く辿っていくと思わず深淵を覗き込んでしまうことになる。

遠い記憶のなかで、幾度も逡巡するあの通路を往復し、闇が深いのならば光もさぞ明るく射すのだろうなどと、その目の欲望に誘引されながら作品と向き合っているのだろう。

行きつ戻りつする思考の中で、あの藍液に手を入れた時の感触が、藍色に染まった手の皮膚を通して、動植物の、自然のそして私たちの、底なしの記憶へと連れて行くのだ。          草野貴世

 

[関連イベント]

◆ お茶とお話   ※満席になりました

1月12日(日)  15時~16時

「母、女性をめぐるお話」

聞き手 川浪千鶴(インディペンデント・キュレーター)

・参加費500円 藍の葉のお茶などとお菓子付き

・定員 8名 要予約

 

◆  お茶とお話  ※満席になりました

1月18日(土)  15時~16時

草野貴世「触覚についてーふれる目ふるえる言葉」

・参加費500円 藍の葉のお茶などとお菓子付き

・定員 8名 要予約

 

◆ 対談 ※満席になりました

1月25日(土)  16時~

「親愛なる深淵」

竹口浩司(広島市現代美術館学芸担当課長)+草野貴世

・参加費 無料

・定員 13名 要予約

 

【イベントのお申込み】

イベントタイトル、日にち、氏名、電話番号を添えて下記メールアドレスよりお申込みください。

ギャラリーからの予約確認をもってお申し込みを完了といたします。

メールアドレス eureka@cap.ocn.ne.jp

 

 

草野 貴世/Kiyo Kusano

1965年 福岡県遠賀郡芦屋町生まれ (4月24日)

1988年 多摩美術大学彫刻科卒業

1990年 ロンドン大学スレード校彫刻科修了 (Slade School of Fine Art)

 

■個展

1991年 (天画廊 福岡市)  7.17-22

1992年 INTRODUCTION SERIES 1922 「草野貴世展 OUROBOROS ウロボロス」 (三菱地所アルティアム 福岡市)  9.10-9.27

1993年 (マニュファクトリーギャラリー九州 福岡市)  4.16-6.11

1995年 SEED from FUKUOKA Vol.2 「Some device of darkness  KIYO KUSANO」 (ギャラリーQ 東京)

1996年 (ギャラリー21 福岡県北九州市)

1999年 「breathing」 (モダンアートバンクWALD 福岡市)  -11.20

2002年 「ground」 (モダンアートバンクWALD 福岡市)  -10.26

2010年 「草野貴世展 千草ホテル・中庭プロジェクト アート・ホスピタリティ vol.5」 (千草ホテル北九州市) *新作

2016年 「草野貴世 水の間」 (何有荘アートギャラリー 北九州市)  7.7-8.8

2018年 「草野貴世 裏返り続ける・・・」 (Operation Table 北九州市)  6.24-9.2

[作品データ:蜜蝋、鉛板、水、透明ビニールシート]

2019年 草野貴世展 「LANDESCAPE」 (アートスペース貘 福岡市)  3.18-3.31

[作品データ:蜜蝋、布、鳥籠、本、写真]

2021年 「草野貴世 rupakaya-色身(しきしん)-」 (Operation Table 北九州市)  8.20-10.10

2021−2022年 「シリーズ木霊II 草野貴世−紺屋の明後日」 (401号室、第一松村ビル 福岡市)*「未来の雑居ビルの未来」プロジェクト 2021.12.18-2022.4.17

2022年 「草野貴世―紺屋の一昨日」(「紺屋の明後日」展スピンオフ展示:SRギャラリー、第一松村ビル 福岡市)  4.2-17の間の5日間

 

■グループ展

1989年 Slade Sculpture Show (ロンドン)

1990年 Slade P.G Degree Show (ロンドン)

 

1991年 「九州コンテンポラリーアートの冒険Vol.3」 (イムズビル6Fエスカレーターサイド 福岡市)  9.18-10.14

1991年 「’91おおいた現代彫刻展」 (優秀賞受賞:別府市美術館 大分)  *留学時代の作品10.15-11.16

1991年 「PROSPECTS 九州在住の若手作家による現代美術展」 (シャワータワー 熊本市) 11.16-12.15

1992年 シンガポール芸術祭「THE SPACE」 (Hong bee warehouse シンガポール)  5.30-6.21

1992年 「南九州現代彫刻展」 (西郷公園他 鹿児島市)  7.26-8.22

1992年 「第6回釡山青年ビエンナーレ」 (釡山文化会館 韓国釜山市)  8.3-8.23

1992年 「日本の現代―自立するドローイング」 (モマ・コンテンポラリー 福岡市)  11.16-12.16

1992年 「アメリカンセンター40年展」 (旧福岡アメリカンセンター 福岡市)  12.14-12.24

1993年 「NINGEN EXHIBITION」 (モダンアートバンクWALD 福岡市)  6.26-7.25

1993年 「INSIDE EYE The 3rd-1933 Sculptor by Sculptor (ギャラリー日鉱 東京、イトーキクリスタルホール 大阪市)  9.6-9.28

1994年 「ミュージアム・シティ・天神‘94 FUKUOKA,JAPAN [超郊外]」 (草野貴世+坂崎隆一:能古島漁港、能古渡船場 福岡市)  10.1-10.30

1994年 「現代美術の展望’94 FUKUOKA 七つの対話」 (福岡県立美術館 福岡市)  10.5-11.5

1994年 「博多少年アート」 (中洲地区路上 福岡市)  10.7

1995年 草野貴世・坂崎隆一展 「10.MAR.1945 B29S OVER TOKYO」 (坂崎との共同制作:佐賀町エキジビットスペース 東京)

1996年 「シリーズART IN TOKYO No.8 美術の内がわ・外がわー何故、眼差しは交わったのかー」 (板橋区立美術館 東京)  4.2-5.6

1997年 「VOCA’97」 (上野の森美術館 東京)  3.15-3.30

1997年 「DREAM OF EXISTENCE」 (Kiscell Museum ブダペスト)

1997年 「屋台アート展」 (ギャラリー萬 福岡市)

1999年 「九州コンテンポラリーアートの大冒険」 (イムズビルB2Fイムズプラザ 福岡市)  9.22-10.3

2003年 「福・北 美術往来―福岡市・北九州市連携事業第2回芸術・文化交流展」 (福岡市美術館、北九州市立美術館)  *新作+α 1.2-2.2

2004年 「レリーフ・コンストラクション展」 (ギャラリーアートリエ 福岡市)  *新作

2013年 「福岡現代美術クロニクル 1970-2000」 (福岡県立美術館、福岡市美術館)  *旧作 1.5-2.11

2017年 「第12回津屋崎現代美術展」 (玉乃井・旧玉乃井旅館 福岡県福津市)  *新作 4.22-5.5

2017年 「槻田アンデパンダン 私たちのスクラップ&ビルド」 (筑豊商店街 北九州市)  8.5-8.26

[作品データ:赤い服、ガラスケース、写真]

2017年 「From the Paces from the Space」 (art space tetra 福岡市)

2019年 「久留米まちなか美術館―久留米のまちを、アートでめぐる」 (國武倉庫 福岡県久留米市)  全会期11.1-30、草野展は2日間のみ

2020年 新しい境界を超える。シリーズ第1回「オンラインとリアル展示/春夏秋と冬の花2020」 (konya-gallery、第一松村ビル 福岡市)  12.19-25

2023年 「早春祭  松村ビル、最後のイベント。」 (505号室、第一松村ビル 福岡市)  3.11,12,25,26、*8.26,27 のラストイベントでも再構成して展示公開

2023年 「Artist’s Network FUKUOKA 2023 [第一部] IAFの時代」 (高架下スタジオSite-Aギャラリー他 横浜市黄金町)  2.10-3.5

 

■ワークショップ

2002年 地蔵面海岸ワークショップ (北九州市立伊川小学校)

2003年 「記憶のカタチ」 (福岡市美術館)

2004年 国民文化祭 ワークショップ 「link」 (福岡県内の6校の養護学校・小学校)

2005年 地蔵面海岸水飲み場ワークショップ (新門司海浜緑地 北九州市)

2022年 「紺屋の明後日」展ワークショップ 「藍に手を染めて」 (SRギャラリー、第一松村ビル 福岡市)

 

■コレクション

北九州市立美術館

西日本鉄道株式会社(マリエラ)

千草ホテル

 

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