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元村正信|沸騰する荒野 boiling wasteland
元村正信|沸騰する荒野 boiling wasteland
会期:2024年5月22日(水)〜 6月13日(木)
時間:12:00〜19:00
休廊日:日・月・火曜日 (通常とは休みが異なりますのでご注意ください)
このたびEUREKAでは、5月22日(水)から6月13日(木)まで、元村正信さんの個展 「沸騰する荒野 boiling wasteland」を開催いたします。
『いまだ楽園というものがこの世のどこかにあるとしても、世界はほとんど荒野であると認識するほうが自然に思えます。たしかに肥沃な大地は今もあるでしょう。でもそれらを蝕むように膨張する都市にみちた虚構や欺瞞と、その一方で置き去りにされた多くの土地とが地続きであるなら、やはりそのような現在を「荒野」と言ってもいいのではないでしょうか。
当然そこでの「沸騰」は、市場価値としての限りない高騰と生存の自律としての抵抗という意味で両義的でもあります。沸騰は荒野にこそふさわしい。ただそれが荒野に対して抗うものである限り、異和という形はおのずと生まれ続けるでしょう。この世界に対する〈異和〉は、わたしの思考と制作を貫くものです。はたして「絵画」という形式がそれをどこまで表現できるかは分かりませんが、今回のEUREKAの空間からそれを感じ取っていただければと思っています』 (元村正信)
元村正信の独特な唯一無二の世界は、拡張し続ける「美術/芸術」の表現にあってなおも「絵画と非絵画」を巡る問いの往還のなかで異彩を放ち続けています。ながいキャリアにおける元村のスタイルの変遷は特に2000年以降の彼の絵画への移行と合わせて見るとき、いまの 「現代アート」といわれるものといかに〈異質〉であるかを私たちは改めて確認できるのではないでしょうか。ぜひこの機会にご高覧いただければ幸いです。
元村正信|MOTOMURA Masanobu
1953年 八幡市(現 北九州市八幡東区)生まれ
1978年 九州産業大学大学院芸術研究科 単位取得除籍
1975年 東京・田村画廊個展以来、これまで福岡を拠点に思考・制作・発表。
2002年〜2015年まで読売新聞西部版文化面に毎月展評を寄稿
[近年の主な展覧会]
「非知なるものの日々」(アートスペース貘、福岡、2010年)
「福岡現代美術クロニクル1970-2000」(福岡県立美術館・福岡市美術館、2013年)
「その逆説的盲目」個展(WALD ART STUDIO、福岡、2013年)
「モノリスの向こう」ディレクション(artpro GALA、福岡、2019年)
「堕落しよう」個展(artpro GALA、福岡、2022年)等